天竜いなちく

メンマ「天竜いなちく」

竹林整備につきまとう大問題、それは「春になると親の仇ほど筍が出てくる!」こと。
春の旬の味覚として、出始めのころには地域の人が喜んで掘っていきますが、やがて取り切れなかった筍はまさに「雨後の筍」となり、時には1日に1m近く成長することになります。
初夏にはあっという間にニョキニョキと「若竹」が生えてきて、すぐに枝と葉を伸ばして元の混み合った竹林に戻ってしまうのです。
鵞流峡でも当然、同じ問題が発生しました。

往々にして春の竹林整備では伸びすぎた竹を蹴飛ばしたりして倒すことで維持管理をおこなうのですが…。
目から鱗の解決方法がありました。

北九州の糸島にて、若い竹をメンマに加工して竹林整備に励む方がいらっしゃいます。
「国産メンマ」に関わる人なら知らない人はいないであろう日高栄治さんです。
ラーメンのトッピングとして使われているメンマはほとんどが中国産。
これほど身近な食材なのだから国産で作ろう!そして売り上げをまた整備活動に回すことで持続可能な里山整備を目指そう!という画期的な試みです。

飯田市にて日高さんにメンマ作り講習を行っていただき、プロジェクトでもメンマ作りを行うことになりました。

2017年に試作加工を始め、2018年に商品化。
この話題は飯田市内のみならず、全国的にメディアに取り上げられる大きな動きとなりました。

単に総菜としてのメンマをつくるだけではなく「竹を食べる」ことを啓蒙するために、できるだけ薄味で竹の持つほんのりとした甘みを感じてもらう、大きめのカットをすることで「新食感」を楽しんでもらう、などレシピにも工夫をこらしています。
そして商品名は、「天竜川&伊那谷のシナチク!」という意味をこめて「天竜いなちく」と名付けました。

夏の観光シーズンには、南信州の新名物となった天竜いなちくを求めて舟下りの売店に多くの人が訪れます。