
【令和6年度】竜丘小学校6年生★竹育活動報告
━ 天竜川鵞流峡復活プロジェクトからのお知らせ ━
令和6年度竜丘小学校6年生は、みんなで力を合わせて地域と竹についての学びを深めました。
一年間の活動と成長を子どもたち自らがまとめたページです。
ぜひお楽しみください。
━ 1.はじめに ━
私達6年生のみんなは、とある先生の「この学校でも何か爪痕を残せないものか」という動機から、伊那谷竹Linksの方々と連携して、平成28年(2016)から8年間、鵞流峡復活プロジェクトという活動に参加しています。
〈主な今年の活動〉
・幼竹狩り
・加工(6年生達ができるところまで)
・6年生達の夏のイベント
・「いなちく」の販売
・純国産メンマサミット in飯田2024
曽根原さんをはじめとした、鵞流峡復活プロジェクトのみなさんに⾊々な事を教えてもらいながら、毎年活動に取り組んできました。今では、「竜丘といえば」という質問で「メンマ」と言われる事もあるほど認知されるほどになりました。
伊那谷竹Linksのリーダーである曽根原さんに「なぜ竹Linksを始めようと思ったのか」と聞くと曽根原さんは「船頭は自分以外にもたくさんいるけれど竹Linksの曽根原は1人しか居ないんだ。世間に求められているのは船頭の曽根原ではなく竹Linksの曽根原なんだ。」と思ったからだそうです。
━ 2.このプロジェクトを始めたきっかけ ━
このプロジェクトを始めたきっかけは、鵞流峡の暗くなった場所に、大量のゴミが不法投棄されていたり、天竜舟下りでの観光のじゃまになっていた竹を生活や、遊びに利用しようといった活動で竹林を整備し、きれいにして鵞流峡の美しさを保つために、このプロジェクトが始まりました。プロジェクトは、2015年から始まり、今年で9年目です。今年も、これまでの先輩達の鵞流峡復活の活動を受け継ぎ、プロジェクトを行っています。
━ 3.幼竹刈りについて ━
お世話になった方
・曽根原 宗夫さん (いなだに竹LINKS代表)
・ルーシー先生こと伊藤隆子さん
・福田さん ・とめさん
・桜井さん ・萩原さん
・市役所の方
〈必要な物〉
・竹切用ノコギリ ・タオル ・水筒 ・長袖 長ズボン
・ヘルメット ・軍手
〈幼竹刈りでしたこと〉
幼竹刈りをするところは、湯の瀬温泉というところで、3つの班に分かれていて、一班は桜井さん、二班は萩原さん、そして三班はとめさんです。曽根原さんが切り方を教えてくれました。
〈切り方〉
①水平に真ん中まで
②斜めに真ん中まで
③竹を途中まで倒す
④最初に切ったところの反対から水平に真ん中まで切る
〈運ぶ〉
竹を紐で縛ってゆっくり、丁寧に崖の上に上げる。
━ 4.加工について ━
〈必要なもの〉
・包丁 ・軍手
〈6年が担当した加工〉
幼竹を取ってきたら、竜丘自治振興センターのうらに持って来て、皮むきをしました。皮はちょっと硬くて、剥がすのは難しかったです。
次に5㎝〜6㎝くらいの大きさに包丁を使って切断します。柔らかいところだけをメンマにするので、硬いところと柔らかいところに分けました。柔らかさ、硬さは包丁を入れてみるとよくわかりました。
包丁がスッと入るところは柔らかくて硬いところは包丁が入りにくかったです。
⇚まな板と(切った)竹
〈プロジェクトや地域企業の方々に担当していただいた加工〉
切った幼竹を釜茹でし、水で冷やして塩漬けします。幼竹の重量に対し塩30%の割合で計算します。
幼竹を樽に塩漬けします。樽を谷口醸造(株)へ運び、最低1ヶ月、大型冷蔵庫内で保存します。約1ヶ月の漬け込みで幼竹は発酵し旨味を凝縮させていきます。
ここから「いなちく」製造開始です。約1ヶ月ぶりに樽から出された幼竹は作業台の上へ乗せられ選別作業に入ります。硬そうな部分、小さなゴミ・破片などを取り除き良品だけを残していきます。その後、脱塩のため一晩タンクで流水状態にし、徐々に塩分を抜いていきます。味付けし、冷蔵庫で一晩寝かせます。
翌日、鈴ヶ沢南蛮を混ぜます。鈴ヶ沢南蛮は「南信州の伝統野菜」に認定されていて阿南町で栽培されています。普通の唐辛子に比べて辛く旨味もあります。原料に対して0.03%を加えてよくよく混ぜます。
自動充填機という機械で計量・袋詰め・調味液の注入・真空充填を行います。
・幼竹を充填機に投入↷
・製品重量の100gを自動計量↷
・人の手を使わず、自動袋詰め↷
・下漬けした残液(味付時の残った液)30ccと、ごま油2.5gを加えます。
・85°Cのお湯の中に2分間通します。↷
・90°Cの蒸気殺菌機に30分間入れます。↷
・製品を冷ますため10°Cの冷却水に10分間通します。↷
・異物が入っていないか金属探知機とX線検出機で検査します。最終的に人の目でも確認します。
最後に谷口醸造の方のご指導で、竜丘小6年特製のラベルを貼れば、美味しいメンマ「いなちく」の完成です!
━ 5.夏のイベント 流しそうめん&竹編バーベキュー ━
夏のイベントでは学校のプールで竹いかだ作って乗ったり、竹を半分に割って組み立てて流しそうめんをしたり、竹を網代わりにしてバーベキューをしたりしました。
竹いかだ
竹いかだは以下のように組み立てました。
①プールに竹をいれる
②竹を約20本にまとめる
③まとめた竹に木の棒を乗せる
④紐で乗せた棒とひもを使い竹を組んで完成
いかだに乗ってみると、少し沈んだり、不安定だったりしましたが、結構浮いて、四人乗ると安定感が保てました。そして、いかだを使ってクラス対抗のレースをしました。
ながしそうめんの流れ
①竹いかだで使った竹を半分に割る
②竹の節を取り除く
③竹と竹をつなげる
④水でちゃんと流れるか試す
⑤そうめんを実際に流す
竹網バーベキュー
竹網バーベキューとは、竹を網代わりにして、バーベキューをすることです。僕たちは、フランクフルトを焼きました。中には、おにぎりに焼肉のタレを塗って焼き、焼きおにぎりにしているひとやネギを焼いている人もいました。
━ 6.ルーシー先生のデザイン講座 ━
9月、ルーシー先生からメンマのデザインの話を聞きました。
その話の中から、ラベルデザインのコツを紹介します。
①主人公(目立つところ、強調されている部分)が何かを考える
②キャッチコピーを一つ入れる
③キャッチコピーは自分らしい言葉で伝える
④マンガ、アニメ、ゲームのキャラクターや他の人が書いた絵などは使わない
⑤NGワードの「安心安全」「地域産」という言葉は使わない
⑥必ずひらがなで「いなちく」と入れる
⑦A3用紙を正方形にして、8/1サイズになるのでそれを考慮して書かなければならない
━ 7.谷口醸造さんのお話 ━
谷口醸造の方たちにも、手伝っていただきました。ですが、手伝っていただいた内容については「加工」に書いてしまってあるので谷口醸造さんの会社を紹介しようと思います。
会社名 谷口醸造株式会社
本社 工場 〒 395-0803 長野県飯田市鼎(かなえ)下山975番地
事業目的 食料品製造販売・観光土産販売 信州飯田「伊那路グループ」
創業 昭和元年 (1926年)
会社設立 昭和32年 (1958年)
資本金 1,000万円
従業員 56名(令和5年11月)
代表者名 代表取締役 谷口春之 さん
主に売っている食品 野沢菜漬・山ゴボウ漬・ザーサイ漬 万里風味 等の漬物類

━ 8.お店の準備 ━
キャラクター制作の人たちは「メン子」「メン太」というキャラクターを作っています。髪の質感や、アクセサリー等にこだわって作ったようです。
メンマのラベル貼り
毎年制作しているいなちく。この表の絵は、6年生のラベル係というところが作っているのです。それに加え、絵と裏にある成分表を貼るのも6年生がやっています。
計500袋程を約60人程が手作業で貼り付けました。
〜みんなの感想〜
チラシ制作
・チラシを作るときに、印刷すると少しはみ出るところがあるから、それに気をつけた。
・メンマの美味しさがちゃんと伝わるように書いた。
ポスター制作
・空白の部分を最大限利用(無く)して、伊那竹メンマの魅力を伝えた。
キャラクター制作
・みんながメンマに興味を持ってくれるようにインパクトを与えられる見た目になるように作った。
・髪の毛の質感を工夫した。
━ 9.純国産メンマサミット ━
今年令和6年度、純国産メンマサミット in 飯田2024実行委員会 さん主催の、純国産メンマサミットに参加させていただきました。
前日に看板やキャラクター、後日Aコープアイパン飯田店にて開催するメンマ販売のチラシ等々を作りました。そして、他にもいいお店はたくさんあるはずなのに、僕達竜丘小学校のメンマ販売店が、鵞流峡復活プロジェクトのなんらかの権限により、一番売れるし、1番最初に目に入る(らしい)配置に置かれました。そのおかげなのか、100個あったはずのメンマが、40分強で売れました!買って貰った人たちに感謝です。
━ 10.Aコープアイパン飯田店メンマにて販売の感想 ━
1班
・前日まで立て看板が完成しておらず、当日終わらせる形になってしまったので、もう少し早く準備しておくべきだった。
・完売できて嬉しかった。
・レジ金が1袋分合わなかったので、もっと丁寧に確認したほうが良かった。
・挨拶、アナウンスを丁寧に言えたので良かった。
2班
・元気よく呼び込みが出来てよかったです。
・キャラクターの目が小さくて視界が狭く、周囲の人らに迷惑をかけてしまったかもしれない。
・完売
3班
・完売できて嬉しい。
・しっかりと宣伝等が出来た。
・キャラクターきぐるみがすごいぶかぶかだった
━ 11.「いなちく」オリジナルデザイン・ギャラリー ━
「いなちく」商品ラベルの竜丘小オリジナルデザイン案をまとめました。力作をご覧ください。